吹田市江坂のいしかわクリニック、内科、消化器内科、胃・大腸内視鏡、肛門科
     
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便秘外来

当院では各種専門医資格を有し、日本消化管学会認定便通マネージメントドクターである院長(石川真平)が責任を持って診療をおこないます。

便秘はさまざまな病気の原因になることがあります

便秘が命に関わる場合もあります
その理由は、便秘でかたい便を排便するときのいきみ(怒責)による血圧の上昇が原因になっているのではないかと言われています。若い方は排便時にそれほど血圧が上がりませんが、特に高齢者では動脈硬化があるためにちょっとしたいきみで血圧が上がりやすくなるともいわれ、血圧上昇による脳卒中、クモ膜下出血、心筋梗塞や動脈瘤の破裂・乖離などが起きる可能性があります。血圧の薬で普段の血圧をコントロールしても硬い便を出すための怒責による血圧上昇を避けることは困難です。実際トイレで倒れて救急車が呼ばれることもめずらしくありません。また、便秘の患者さんは静脈に血液の塊ができてしまう静脈血栓症が多いこともわかってきました。この血管内の血の塊は肺に移動して肺の血管が詰まる「肺塞栓」や脳の血管がつまる「脳梗塞」などの重篤な病気の原因になります。

便秘がなかなか改善しないときは、専門医を受診しましょう
通常の便秘薬である程度治療できることもありますが、治療に難渋することも少なくありません。便秘薬をいくら増やしても効果の乏しい方は専門医を受診することをお勧めします。また、ただの便秘と思っていても大腸がんなどの別の病気が隠れている場合もあります。便秘が続くときには大腸の検査をお勧めします。体重減少や血便、貧血や、ある一定のがん年齢の方、血縁者に大腸がんがある方は特に注意が必要です。

便秘の治療

便秘は単に「便が長い間出ないこと」と捉えられがちですが、排便間隔は個人差が大きく、3〜4日に1回程度でもすっきりとした気持ちのよい排便があれば、必ずしも便秘と捉える必要はありません。逆に、毎日排便があっても

  • 便が硬い
  • 強くいきまないと出ない
  • 排便時に苦痛がある
  • 排便後に便が残っている感じがする

などの症状が長く続いていて困っていたり、日常生活に支障がある場合は慢性便秘症の可能性があります。

便秘の主な症状

  • 排便が週に3回未満
  • 硬い便、または兎糞状便
  • 便の量が少ない
  • 排便後の残便感
  • おなかが張る
  • 腹部、下腹部の不快感
  • 強くいきまないと排便できない、または、いきんでも排便できない

慢性便秘の多くは、腸や肛門がうまく働かず、便が排泄されるのに時間がかかることにより起こります。また、便意を繰り返し我慢すると、肛門の筋肉をうまく弛ませることができなくなり、便が出にくくなってしまうこともあります。ほかにも、大腸がんなどの腸の病気によって、腸が狭くなったりふさがったりした結果、便秘が起こる場合があります。

まずは普段の食事や生活習慣の改善が大切です

適度な運動 ・・・できるだけ歩く、など日頃から体を動かしましょう
食生活の改善 ・・・毎日、十分な水分と食物繊維を摂りましょう
規則的な生活 ・・・毎日、食後の時間に規則的に排便する習慣をつけましょう
便意を我慢しない・・・我慢すると、さらに便が出にくくなる原因になります

それでも便秘が改善せず、つらい便秘から解放されない場合は、薬による治療を考慮します。
つらい便秘で困っている、市販の便秘薬で改善が見られない場合などは、一度医師に相談しましょう。
最近では便秘薬の選択肢も増えていますので、症状に合った薬を処方いたします。

主な便秘症治療薬

刺激性下剤 ・・・腸を直接刺激して排便を促す薬
浸透圧性下剤 ・・・腸内の水分分泌を促して排便回数を増やします
膨張性下剤 ・・・腸内の水分を保ち、便をやわらかくし、便の量を増やします
上皮機能変容薬・・・腸内の水分分泌を促し、便をやわらかくします
漢方薬 ・・・患者さんの症状により、合わせた漢方薬を処方します

こちらも合わせてご覧ください。
便秘解消のための日常習慣