2023/12/18
皆さんこんにちは。 吹田市にある内科【いしかわクリニック】です。
そもそも高血圧とは
高血圧とは、血管にかかる血流の圧力が高い状態を指します。これは、微細な損傷が血管に発生しやすくなることを示唆しています。通常、人は1日に約10万回もの心拍を経験します。したがって、一度の心拍の血圧差が20であれば、単一の瞬間ではそれほど大きな差異にはなりませんが、これが1日10万回、1年間に広がると、血管への悪影響が蓄積されてしまいます。 このように、高血圧を無視することは、動脈硬化の進行を助長し、心筋梗塞、脳出血、大動脈解離、腎不全などの深刻な疾患のリスクを高め、老化を促進します。高血圧は特に症状がほとんど現れないため、「沈黙の殺人者(Silent Killer)」として知られています。
高血圧のリスク
長期にわたる健康研究からは、高血圧の人々が心臓血管系の疾患に罹りやすく、死亡率が高いことが明らかになっており、特に収縮期血圧が140以上、拡張期血圧が90以上に上昇すると、リスクが急激に上昇することが確立されています。 健康診断や病院での血圧測定は、通常の日常状況とは異なるため、血圧が高くなったり、時間帯によっては低くなったりすることがあります。そのため、家庭での血圧測定が推奨され、自宅での血圧測定では、一般的に135/85が高血圧の基準とされています。自宅や職場で血圧を定期的にチェックすることを検討してみましょう。
高血圧の治療について
高血圧の治療について、「一度降圧剤を服用し始めると、それを止めることはできないのでしょうか?」という質問をよく受けますが、そのように断定することはできません。降圧剤は高血圧の根本的な原因を解決するものではなく、服用を中止すると血圧が元の状態に戻る可能性が高いと言えます。ただし、降圧剤を服用しながら、生活習慣を改善するなどによって、血圧が徐々に改善する傾向がある場合、医師の指導のもとで徐々に薬を減量し、最終的には薬をやめることができることもあります。 ただし、降圧剤を服用したり中止したりすることは、血圧の不安定さを引き起こし、血管への損傷を増加させる可能性があるため、自己判断で中止しないように注意が必要です。降圧剤の服用については、主治医と十分に相談し、指導に従うことが重要です。
生活習慣の改善策
(1) 体重管理と肥満予防
特にBMI(体格指数)が25㎏/m²以上の人々は、わずか2〜3㎏の体重減少でも血圧が通常低下する傾向があります。 ※BMI=体重(㎏)÷{身長(m)}²
(2) 塩分摂取の削減
日本人の中には、塩分に敏感な人が約50%いると言われており、塩分を過剰に摂ると降圧効果が現れることがあります。
(3) 禁煙
喫煙後、収縮期血圧が平均的に20mmHg上昇すると言われており、また喫煙習慣がある場合、一日中の血圧も全体的に上昇する可能性があります。
(4) 適度な飲酒
アルコールを摂取すると一時的に血圧が低下しますが、長期間にわたり一定量以上のアルコールを摂取すると高血圧の原因になることがあります。また、睡眠時にアルコールが残っていると、睡眠の質が低下し、睡眠不足につながり血圧上昇の原因となることがあります。就寝前の飲酒は睡眠時無呼吸症候群を悪化させる可能性もあるため、控えるべきです。
(5) 睡眠不足の解消、寒さやストレスの軽減
睡眠不足、寒さ、ストレスなど交感神経への刺激は、血圧の上昇につながることがあります。適切な睡眠を確保し、ストレスを最小限に抑える生活を心がけましょう。
吹田市にある内科【いしかわクリニック】では、高血圧の改善や、検査を行っております。まずは、お気軽にご相談ください。